Nikon Z50 Z DX 16-50mmF3.5-6.3
前回、中国史だったので。 今回は朝鮮史。
朝鮮史は独特である。
中国の属国・・・西洋史的な意味の属国ではないと司馬遼太郎はいうけどね。 そこまでは完全に従属していないっていう。 東洋史的な意味の属国である。
独立国なんだけど、朝鮮人が「皇帝」とか「天朝」と呼んで拝跪する対象は中国皇帝なのである。 自国の王ではない。
むろん「皇帝」や「天朝」の命令には逆らえない。 場合によっては王族を人質として差し出す。
ただ、中国の冊封体制って、属国に対して経済的利益をふんだんに与えたりもする。 親分・子分の関係ですな反社でいうと^^;
その朝鮮は本家の中国以上に、徹底した儒教国家である。 儒教では一方に「華」があり他方に「夷」がある。
第一の華(文明国)は中国人で第二が朝鮮人である。 そして夷(野蛮国)はどこかというと、モンゴル人や日本人である^^;
尊皇攘夷っていうけどね幕末に。 朝鮮人からしたら、お前らが言うなよって感じだろう。 お前らが夷やろっていう^^;
江戸時代に朝鮮通信使が日本にやってくる。 通信使の日記が残っているけど、日本人のことを野蛮人としかみていない^^;
ちなみに朝鮮王朝は完全な鎖国を行っていた。 徳川幕府より徹底した鎖国である。
夷に国土を踏ませない^^; 朝鮮に明治維新は起きなかったわけで、近代化は日本の植民地化による。 それまで夷と思っていた日本に突然開国を強要され支配され同時に近代化する。
例えて言うと、最後の将軍、徳川慶喜が鎖国を続け、夷国(この場合、欧米)と戦ったとする。 当然ながらボロ負けして、イギリスかフランスの植民地になる・・・みたいな感じである。
儒教(礼教)というのは、結局、封建道徳を礼式化つまり可視化した制度だろう。
徳の高い人が王になり貴族になり官僚になり金持ちになる。 肉体労働をする人や貧乏人は徳のない人なのである^^; そして過剰な一族血縁主義。
その辺が、本家の中国以上に観念的で言わば凝り固まっている。
中国の儒教は、なんというか、本音と建前でいうと、まあ建前ですな^^; それより道教的な先祖礼拝主義の方が、民衆の間では広く根付いているように思う。
日本の儒教は、教養としての儒教って雰囲気が強い。 むろん儒教的な上下関係もあるんだけど、同時に「公」の意識が強い。 公に対する責任感が何をおいても優先する・・・みたいな意識。
朝鮮史に関しては、過剰な儒教文化。 長期間にわたる中国とのいびつな力関係。 この辺が独特の色彩を帯びているようにわしは思う。

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